その3 センスによる差

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「素敵な写真とはセンスによる」

と、お話すると、必ずため息つく方が数名(笑)。

でも、安心してくださいね、大丈夫ですよ!


そもそも「センス」って何でしょう?





私がコンテストで賞をいただいた写真。

今までにいろんなコンテストに出しました。


入賞したこともありますが、、、





入賞することなく返却された写真の方が多いです。

あえて、「二次審査通過」のハンコ入りのものを並べてみましたが(笑)。

一次どころか、何のハンコもないものもいっぱいあります。



入賞すると、やっぱり嬉しいです♡
周りからもスゴイね、スゴイね、おめでとう、って言ってもらえるし。

でも、あるコンテストで・・・

私としては、めっちゃ自信あったものが一次審査も通過しなかったのに、
「え?これが??なんで??」というのが入賞したのです。

応募するくらいだから、多少は自分でもいいと思ってた部分はあるけれど。

これがダメで、こっちの方がいいの!?

私にはそう感じたけれど、審査員の方はそうは感じなかったということですよね。


コンテストは、どうしても「評価」する場なので、良い・悪い、を決められてしまいます。

一次審査を通らなかった写真が悪い写真、、、ということはないはず。


やはり、写真は芸術の世界。

審査は、審査員の方のセンスに一致するかどうか、もあるのだなと思いました。



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さて、こちらは、ハッピーカメラ部の参加者さんの写真。

撮った人も違うし、使ってる機材も違います。


この場所を見て、

・エッフェル塔をシルエットにして撮ろう(左上)
・エッフェル塔のキラキラ感が出るように撮ろう(右上)
・エッフェル塔も棚のディスプレイの一部として、アンティークな雰囲気にしよう(左下)
・前ボケ、後ろボケのバランスで構図を考えて撮ろう(右下)

と、みんなそれぞれに違うことを考えて撮ったのではないでしょうか?

1つのとある場所を、このように違うパターンで撮る、表現する。

どれが正解で不正解で、ということはないと思います。

あるとすれば、「どれが好きか?」ということ。


よく例え話に出すのは、「ピカソとモネ、どっちが上手いと思う?」ということ。

どっちが上手いかなんて、比べるの、難しいですよね。
作風がかなり違いますし。

でも、「ピカソとモネ、どっちが好き?」と聞いたら、きっと答えられるはず。

その答えの「私はピカソが好き」も「私はモネが好き」も、どちらが正解という話ではありません。


「私は○○が好き(嫌い)」という気持ちこそが「センス」ではないでしょうか?

どういった基準で「好き」や「嫌い」を判断してるのかというと、
まずは、普段の生活での五感の使い方。
    
五感をフルに使っていると、快・不快に敏感になります。
自分が心地いいものをしっていると、選びやすいですよね。

それから、今までの「経験」からの判断もあると思います。


そして、「情報量による判断」です。

お料理が上手な人は、たくさん作った経験があるはずです。 
今までにいろいろなレシピを見たり、外食での盛り付け方や味付けを覚えていたり、きっと作りながらの失敗もいろいろあったでしょう。

見た、聞いた、食べたなどの中の、美味しかった、辛かった、甘すぎたなどの記憶や経験、料理本や料理番組での情報収集など、自分の中に料理に関する情報がたくさんあると思います。

だから、手際良く作れたり、冷蔵庫にあるものを見て献立がパッと浮かぶようになったはず。


写真でも同じで、たくさんの写真を撮る、選ぶ、人の写真を見る。
たくさんの写真を撮る、というのは枚数の話だけではなく、
たくさんのパターンを撮ることが大事。

その中から取捨の選択をすること。
だんだん自分の中にパターンの経験値ができてきます。

経験値とともに、自分の好きな作風がだんだんわかってくるのですが、逆にマンネリしてしまうことも。

ふと人の写真を見ると、「その視点はなかった!」ということがたくさんあります。

自分にない視点、いいと思えば取り入れて試してみるし、好きと思えないからって批判や否定する必要はありません。

その繰り返しで、だんだん自分の好きな世界を広げつつ、絞り込んで、世界観が作りあげられていきます。

その「世界観」が「センス」になるように思います。

だから、センスは今からでも作りあげられるし、磨くことができます!



写真の知識を知ると、なにげなく読んでいる雑誌、街中にあるポスター、SNSの写真を見ても、

「なるほどーこんな風に撮るんだ~!」

と、見方が変わりますよ♪